おまえはうちの中学にいらない

 

小学校を卒業して中学生になった。私立の中学だ。

1学年80人の小さな私立中学だ。

 

 

ここでも私はあまりうまくなじめなかった。

いじめられたわけでもない。

話しかけれないわけでもない。

ある程度はみんな会話できる。

 

 

でもこのクラスに私がいてもいなくてもどっちでも一緒やって

そうやって思ってた。

 

 

存在意義がわからなくて不登校になった。

 

 

母はそれを許さなかった。

自分の娘が不登校になってるという事実を受け入れられなかったよう。

 

 

学校に行かないを怒鳴り続けた。

「学生の義務はたさんやつは食わんでいい。」

「そんなやつ家から出ていけ。」

 

毎朝お互いに声を荒げて大ゲンカした。

学校行きたくないとだけ言う私と行けとだけ言う母。

理由をちゃんと言わない私と理由を聞こうともしない母。

そら相容れるわけないか。

 

 

包丁つきつけたりつきつけられたこともあったし

目の前で皿わられたり、制服やぶられたり、

家のごみ袋全部部屋に彫り込まれて部屋ぐちゃぐちゃにされた。

 

 

 

理由すらきいてくれんくて学校は行くべきものだと一点張りの

母が大嫌いだった。

学校に行かない私は生きてる価値がない。そういわれてるみたいやった。

 

 

ある日、母と担任の個別面談があった。

帰ってきたその日、母は泣いていた。

担任が母にこういったらしい。

 

「担任に宿題もちゃんとやらん、学校もさぼる奴なんて

うちの中学にいらん。公立行け。」

 

 

 

はは。これが自称中学ってやつやで。

 

 

 

なんか、その発言むかついた。母も言った

「私悔しくてたまらんかった。」

 

 

 

やから私は私がこの学校におらなあかんってことを示したくて

テスト期間の2,3日前だけ学校行って数少ない友達にテスト範囲聞いて

教科書を必死に丸暗記した。

 

 

結果は、普段は72/80やった私の順位は5/80までいっきにあがった。

全科目トップ10に私の名前があった。

 

 

すると担任は私が宿題を忘れても「まあKiisaは頑張ってるから。」って

何も言わなくなった。ははっちょろい。

 

 

 

それ以降テスト前はちゃんといっていい成績をとるっていうのを繰り返した。

 

 

もちろん学校休むたびに母とは大ゲンカなって

家にも学校にも居場所がなくて、なんならロフトベッドにベルトをぶらさげて

首をつったこともあったけど、頭が真っ白になって怖くなって途中でやめたりしたこともあった。

 

 

 

なんせ、誰も理解してくれる人なんていなかった。

 

 

ただただ抱きしめてほしかった。

ぬくもりが、存在意義がほしかった。